初回カウンセリング(歯列矯正相談)
現在お持ちの困っていること、心配なことを丁寧にお聞きします
初回カウンセリングの予約ご希望の方は
フリーダイヤル0120-980-392
あるいはinfo@siretu-kyosei.com
までご連絡下さい。
まずは30分位のお時間をご用意下さい。
現在の症状の確認し、お困りのこと、治療の希望などの話を聞きます。その後矯正治療のおおまかな説明、見通しをお話します。専門ならではの”目”から診た歯列矯正の利点や欠点、そして、”治療後はこうなる!”と言ったお話しをします。
当院では、歯列矯正治療は決して楽ではないということをまずお話します。矯正治療は期間もかかります。装置がお口に入るということは、違和感が必ず生じます。歯が動くときも同様に違和感があります。こういったマイナス面もすべてお話しします。あなたが、途中で「こんなに大変だとは思わなかった~!」と感じることのないよう、私たちとあなたとの信頼関係のために、マイナス面も包み隠さずお答えするのです。
当院で、初回カウンセリングで最も大切にしているポイントは、
悩みや不安を全て聞く
専門用語を使わず、わかりやすく説明する
マイナス面を隠さない
きっちりした料金説明をする
治療を強要しない
です。あなたのお口の健康の手助けをすることをお約束します。
今年の夏頃のある一人の小学生が初回コンサルタンに来院しました。
一緒にいらしたお母様が開口一番、
「歯を抜かないで矯正できますか?」
という質問をされました。
歯を抜かない歯列矯正治療は、我々の願いではありますし、なるべく抜かないように治療を行っています。ただ、現実には、全ての患者さんを抜かないで治療するのは不可能です。初診時に、ある程度の可能性をお答えしていますが、実際には精密検査を行わないと、お答えできないことがあります。
この方にも
「おそらく大丈夫だと思いますが、精密検査後にお答えをします」
とお答えさせていただきました。
専門的な話をすると、歯を抜かないで治すということは矯正歯科医にとっては方法の一つであって、目的にはなり得ないのです。矯正歯科医は、まず歯を抜かないですべての問題が解決できるための治療計画を立案にかかります。練りに練ったあげく、どうしても並びきらないという結論に至って、やっと次に歯を抜く計画を立てるんですよ。正しい咬み合わせを作るために、歯を抜いて並べ直すということです。歯を抜いて治すのは、治療を受ける側だけではなく、治療するサイドから考えても勇気ある決断なんです。それを、ひとまとめに”抜かずに治せます”とうたっているのは私には??です。
私は、安易な説明をすることで、過度の期待を持たせることを避けたいとも思っています。
それ以上に、明らかな場所不足を無理して並べることで、歯が前にとび出したり、口元がもこっとしたりといった不具合が生じ、お口の健康が維持できないのです。
そう言ったことも含めてすべてに納得いただいて、精密検査をしていただくよう努めています。
精密検査
診断・治療計画を立案するのに必要なレントゲン・歯型・口の中の写真をとらせていただきます。時間は1時間弱をご用意下さい。
歯型とりが苦手な方に少しでも楽をしていただこうと、一番早く固まるタイプの材料を使用しています(早くしないと固まってしまうので、我々の手際のよさが試されています ^_^;)。
レントゲン検査は避けられないものですが、当院では、被曝量を最小限にする努力を惜し真ないことを皆さまにお約束しています。その一つとして、デジタルレントゲン器機を採用しています。従来のレントゲンに比べ、1/10の被曝量であるとのデータもあるようです。また、体を覆うエプロンも、遮蔽効果は同じなのに1/3程軽量化した”スーズガード”と言うものを使っています。ほんの数秒間ですが、少しでも皆さまに快適な診療をしたいとの思いから採用しました (^_^)。
診断・治療計画説明
精密検査のデータをもとに、診断をし、決定した今後の治療についてご説明します。パソコンを使って、骨格の分析や歯の分析を行い、模型上で歯を並べるシミュレーションを行っていますので、完成予想図を見ながら治療方法を説明します。
歯列矯正治療の場合、あなたのご意見・ご希望なども治療方針に影響しますので、この時点でも疑問点がありましたら遠慮なくお申し出ください。治療計画が決まった時点で、最終的に治療を開始するか確認します。
治療スタート
子供の矯正 (乳歯が残っている子供)
永久歯の萌える場所を確保するために、顎を広げたり、顎の成長発育を利用して、顎のずれ・歪みを修整することがあります。顎のずれがあまりにも大きい場合には家で使ってもらう装置の使用をします。治療期間は3年ほどかかることが多いですが、場合によっては6ヶ月程度で修整が完了するかもしれません。
マルチブラケット治療 (永久歯が萌え揃っている方=概ね12歳以降はこの装置が可能です)
すべての歯にブラケットを付け、本格的なはならび治療を開始します。3-4週間に1回のペースで来院していただきます。ブラッシングの悪い患者さんは毎週クリーニングをします。治療期間は、平均して2年ほど、ただし個人差があります。
マルチブラケット装置による歯の移動が終了したら、歯が元に戻ろうとするのを防ぐためリテーナーという装置を使用します。期間は2~3年で、この間は2ヶ月に一回診察を受けていただきます。基本的には上下とも裏側から止めますから、マルチブラケット装置のように目立つことはありません。
私はスタンダードプリコーションに準じた院内感染対策をしたい!
ある歯学生は思いました。スクリーニングってどういうこと?
見た目に綺麗な診療室と安全安心な診療室の違いが分かりますか?
これは私が学生時代の話です。
40代半ばの一人の女性の患者さんが来ました。
”歯が痛いのを診てほしい・・・”
まず問診票を記入してもらいます。住所、年齢、気になるところ・・・。その中に、人にうつる病気にかかっていますか?という項目が病院の問診票には書いてありました。病院内でうつっても困りますし、患者さん同士でうつっても大変ですから、問診票の質問は当たり前です。
”いいえ”
にチェックがついていました。
当時の先生は”感染症はないからいつもの外来で診療できるな”と私に言いました。
その当時は問診票こそがスクリーニングの有効な方法の一つであると考えられていたのです。当時の一番偉い教授もそう言っていました。んん?待てよ?風邪だって、いつかかったのかわからないよなぁ?何時何分何秒に感染したのだろうか?うつる病気を全部調べてから診療っていなきゃけならないのか?
よーく考えたら、病気にいつかかったかなんて、患者さんが来院するたびにすべての病気の検査をしないと確認しようがありません。
その通りなんです。
感染対策としてのこの問診表の質問の答えを鵜呑みにすることは、現在ではまったくといっていいほど通用しません。
ではどうすることが一番いいのか?
現在はスタンダードプリコーションといって、全員が感染しているかもしれない立場に立って院内感染を防ぎましょうと言うシステムを採用しなければならないとされています。さて、院内感染と聞くとなにやら怪しい感じがしますが、いかがでしょうか?
まず簡単に院内感染について説明します。
院内感染とは、患者さん同士あるいは患者さんと医院従業員との間で何らかの感染が起こったことを言い、その原因が明らか(医学的に検査をした結果)であったときのことです。感染経路としては空気感染と接触感染が主なものです。
歯科医院での院内感染で一番注意が必要なものは、医療従事者が他の誰かに接触感染をさせた場合です。
接触感染の例を示します。
1.ある患者さんの口の中に細菌がいて、それを歯科医師あるいは歯科衛生士がさわる。
2.歯科医師あるいは衛生士の手もしくは器具に細菌がつく。
3.手洗いもしくは器具の殺菌・消毒に不備があった。
4.その歯科医師あるいは衛生士が、ちがう患者さんをさわった。
5.ちがう患者さんに細菌がついた。
6.ちがう患者さんが感染症を発病した。
こうなると院内感染になります。
問題点としては、歯科医師あるいは衛生士の手洗いが不十分のまま、もしくは器具の滅菌・消毒が不十分の状態で他の患者さんを触ったことです。1や2は毎回の診療行為の中で避けることができません。ですから、グローブ・マスクなどで我々が患者さんから感染することを防いでいます。またこれらは、我々の手指や口からの感染を防ぐためでもあります。3および4での対応が不十分であると5へ移行するわけです。5から6には必ず進むわけではありませんが、5の頻度が多いほど6、つまり院内感染になる可能性が高まると言うことです。口の中は元々細菌だらけですので、無菌状態での操作は不可能です。ですから、2→3→4 このあたりの→をブロックすることが重要です。
ですから、当院では、スタンダードプリコーションに基づいて策定された歯科診療ガイドラインに準じた院内感染予防対策をとっています。ガイドラインでは、しっかりとした研究結果を基に感染予防に有効な手段を記してあります。このしっかりとした研究結果こそがエビデンス=証拠なのです。
さて、それではスタンダードプリコーションとはいかなるものでしょうか?
”すべての患者は未同定であり、感染の可能性があるものとして取り扱う”とする考え方です。これは米国疾病管理予防センターが1996年に提唱されたものです。要するに、すべての人が誰かに細菌感染させる可能性があると考えて対策をしましょうということです。
当院ではこのスタンダードプリコーションを徹底して取り入れています。しかも母校のセンターと同程度、あるいはそれより徹底している部分もあります(私が在職していた当時との比較です)。
当院では、診療の際
1.可能な限りディスポ製品(筆、鉛筆、シリンジの先端など)を使っています。
2.グローブ使用の上、手で触れる部分はビニールラップなどで覆い、毎回の交換を行っています。
3.歯型も消毒しています。
4.器具や器材はできるかぎり高圧蒸気滅菌、できないものはガス滅菌という方法をとっています。高圧蒸気滅菌器(オートクレーブ)はまさに器具についた細菌やウイルスを滅菌するため器械です。電化製品にもクラス分けされているように、この器械もクラスによってその性能が大きく異なります。ヨーロッパでは厳密にクラス分けがなされており、当院ではEN13060”クラスS”を用いております。これは外表のみならず中腔物(筒のようなもの)の中まで滅菌可能な器械となっています。
などなど、徹底した感染対策をお約束しています。
こういった知識は病院選びにも役立ちますよ。お掃除が行き届き、綺麗な診療室なのは当たり前。診療に関わる裏側の部分でも、安心安全を皆さまにお約束している歯科クリニックを選びましょう。
もっと詳しく知りたい方は初回カウンセリングの時に、遠慮をせず、直接おたずね下さい。
当院は、健康保険で矯正治療が可能な顎口腔機能診断施設・指定自立支援医療機関として指定・認定を受けています。
当院は、数少ない、顎口腔機能診断施設・指定自立支援医療機関、顎変形症の治療可能な病院として登録されております。歯科矯正治療・歯列矯正治療の中には、健康保険が適応となる場合があります。顎変形症あるいはページ下方に記したような疾患を持っている方がその対象です。歯科矯正治療・歯列矯正治療のなかでも特殊な知識や技術を要することが多いため、国あるいは市町村から指定を受けた矯正歯科医院で治療した場合にかぎり健康保険が適応されます。単に”矯正歯科”を標榜しているだけではその条件は満たされません(ご注意下さい)。
指定自立支援医療機関の指定を受けるには以下のような厳しい条件をクリアした医療機関のみが対象となっています。
障害者自立支援法という法律に則って指定自立支援医療機関の指定が決定されます。
まず、それぞれの医療の種類の専門科目(私の場合は歯科矯正)につき、適切な医療機関における研究、診療従事年数が、医籍又は歯科医籍登録後、通算して5年以上あること。
適切な医療機関とは、大学専門教室・臨床研修指定病院などのことを指しています。 私の場合は、大学病院に16年半いましたので、クリアしていたということです。
さらに、歯科矯正に関する医療を担当しようとする場合には、研究内容 と口蓋裂の歯科矯正に係る症例について記載したもの(5例以上)を提出する必要があります。
研究内容として提出したものは、”各種疾患のため上顎骨の著しい劣成長が生じた場合のRigid External deviceの適応について”というものです。上下のあごのバランスが病気のために大きくずれている患児に対する有効な治療法を検討していました。あごのバランスを整える手術は早くても高校生にならないとできません。また、ずれが大きいと一度の手術は済まない場合があります。そして、それまでの10年近くをあごのバランスがひどいまま(多くはいどい受け口になっています)のままで過ごすなくてはならず、何とかこの状況を打破したいというのが目的でした。結果はアメリカの学会などで報告してきましたが、一定の評価を得ました。その証拠に今でも大学病院ではその適応があるほどです。
それ以外には、スタッフの体制を整えるよう求められています。後でも書きますが、当院は日本でも珍しいほどの連携体制にて先天疾患の治療に当たっています。そのため、スタッフも歯科衛生士しかいません。病気に対する知識・理解とそれに伴う技術が欠かせないからです。当院の新人研修プログラムにも組み込まれており、患児および家族に対するケアもできる体制を整えています。
そして、顎口腔機能診断施設になるためには以下のような基準が必要です。
特別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合している必要があります。
・保険医療機関であること
・指定自立支援医療機関であること
・当該診療を行うにつき十分な専用施設を有していること(結構高額な機械です)
・当該療養につき口腔に関する医療を担当する診療科、または別の保険医療機関
との間の連携体制が整備されていること
顎離断手術を行う連携医療機関の施設基準
・外科(口腔外科、形成外科等)は指定自立支援医療機関(口腔に関する医療)であることが必要
顎変形症というのは、あごの手術をしなければ噛み合わせを治せないほど重症のあごのずれがある病気という意味です。この治療を行うには、歯科矯正・歯列矯正(手術用の並べ方で通常の歯科矯正治療とは異なります)→手術→歯科矯正・歯列矯正(通常の歯科矯正治療に近いもの)→保定(後戻りの防止)という過程で進む必要があります。
顎変形症の手術も障害者自立支援法の指定を受けた医療機関において行われなくてはなりません。その上それぞれの治療機関が連携体制をとっていなくてはならないということです。当院では市内に連携体制をとっている病院が複数(現在4施設で治療連携しています)あります。当院の連携は、診断、治療計画、手術の計画あるいは必要に応じて直接担当医師・歯科医師と話をする方法を採っています。実は、大学に勤務していた頃からの提携を続けていただいているありがたい先生たちばかりです。面識もあるのでお互いに遠慮なく意見が言い合えるというのが本当の連携だと思っています。手紙・メールだけのやりとりでは良い連携とはいえないので、私が直接お伺いしてお話しさせていただいています。
また、北海道大学病院矯正専門外来副医長、および歯科(特に矯正歯科)ー形成外科チームの副主任としてチーム医療に取り組んできた経験を生かし、患者さんに最も、効果的な治療法を提供するよう努力しております。連携体制(チーム医療)の築き方は大学病院勤務時代に少しづつ経験を重ねながら、治療技術と共に身につけてきました。顎変形症あるいは指定疾患に伴う不正咬合の治療は、初回の検査・診断・治療計画の立案などすべてに渡り通常の歯科矯正治療・歯列矯正治療とは異なっているのです。また、手術に関する知識、疾患に関する知識はかなり必要ですね。簡単ではありませんが、上述のような厚生労働省の基準(プログラムの整った研修施設での研修後に取得する歯科矯正の認定医、治療経験、研究履歴等)をパスしないと安心の治療は皆さまに提供できないのではないかと思っています。
国の定める先天疾患は歯科矯正治療・歯列矯正治療が健康保険が適応となります(以下の疾患に起因した不正咬合の場合)。
- 唇顎口蓋裂
- ゴールデンハー症候群(鰓弓異常症を含む)
- 鎖骨・頭蓋骨異形成
- トリチャーコリンズ症候群
- ピエールロバン症候群
- ダウン症候群
- ラッセルシルバー症候群
- ターナー症候群
- ベックウィズ・ヴィードマン症候群
- ロンベルグ症候群
- 先天性ミオパチー(先天性筋ジストロフィーを含む)
- 顔面半側肥大症
- エリス・ヴァン・クレベルド症候群
- 軟骨形成不全症
- 外胚葉異形成症
- 神経線維腫症
- 基底細胞母斑症候群
- ヌーナン症候群
- マルファン症候群
- プラダーウィリー症候群
- 顔面裂
- 大理石骨病
- 色素失調症
- 口‐顔‐指症候群
- メービウス症候群
- カブキ症候群
- クリッペル・トレノーネイ・ウェーバー症候群
- ウィリアムズ症候群
- ビンダー症候群
- スティックラー症候群
- 小舌症
- 頭蓋骨癒合症(クルーゾン症候群、尖頭合指症を含む)
- 骨形成不全症
- 口笛顔貌症候群
- ルビンスタイン-ティビ症候群
- 常染色体欠失症候群
- ラーセン症候群
- 濃化異骨症
- 6歯以上の先天性部分(性)無歯症
- チャージ症候群
- マーシャル症候群
- 成長ホルモン分泌不全性低身長症
- ポリエックス症候群
- リング18症候群
- リンパ管腫
- 全前脳(胞)症
- クラインフェルター症候群
- 偽性低アルドステロン症(ゴードン症候群)
- ソトス症候群
- グリコサミノグリカン代謝障害(ムコ多糖症)
以下は、当院のみが連携体制をとっている治療方法についてのお話しです。当院では先天異常を有する方のため他科、特に北海道大学病院形成外科、斗南病院形成外科、市立札幌病院形成外科と協力してチームアプローチ治療を行い、長期的かつ総合的な視点で治療を進めていく体制を組んでいます。
上記の先天疾患のなかでも頻度が一番多いのが唇顎口蓋裂です。口唇裂・顎裂・口蓋裂の場合、哺乳や、我々のチームでは、初回手術前の準備としてPNAMやHotz床を改良し、オリジナルな装置を開発しました。それを適応し、良好な結果(短期ですが)を得ています。特にHotz床に関しては歯茎に対する効果がないことが分かってきました。哺乳の補助的装置としてのみの役割であるということです。開発したスイスのチームですらその結果に反論ができないのです。歯茎や口蓋に対する効果を求めるのであれば、我々の装置の方に利があります。我々の装置は、口蓋に対する効果・歯茎に対する効果・鼻に対する効果が明らかで、哺乳の補助的装置としても素晴らしい結果を残しています。最終的な判断には時間を要しますが、今後の主流となることでしょう。
抜歯せずに治します!は誘い文句?
「歯を抜かずに治したい」という希望は誰でも持っています。私たち歯科医師も同じです。あるいはあなた以上に歯を抜かずに治したいと思ってます。だからこそ”必ず歯を抜かずに治せます!”とうたっているサイトや本を見るたびに、ちょっと嫌な気分になります。
我々が歯列矯正治療をする目的は、並べるだけではありません。機能(噛む・話すなど)も重視しています。歯を抜かずに治した方の中には、かみ合わせは治らないということになっちゃうと思います。
歯列矯正治療はどんな噛み合わせであっても、歯の大きさと顎あるいは歯槽骨の大きさのアンバランスが、一定以上大きくなると抜歯によって得られるスペースを使用しないと治らないことは世界的に認められた治療法です。それに、学問的な話をすると、歯を抜かないで治すということは矯正歯科医にとっては方法の一つであって、目的にはなり得ないのです。正常咬合を作るために、歯を抜いて並べ直すということです。それでも矯正歯科医は、まず歯を抜かないですべての問題が解決できるための治療計画を立案にかかります。練りに練ったあげく、どうしても並びきらないという結論に至って、やっと次に歯を抜く計画を立てるんですよ。歯を抜いて治すのは、治療を受ける側だけではなく、治療するサイドから考えても勇気ある決断なんです。それを、ひとまとめに”抜かずに治せます”とうたっている歯科医院、抜いて治療をするのが不得手なのかもしれませんし、私ならそんな矯正歯科医院には足を運びません。